【橋崩落】アメリカ・ミネアポリス
【橋崩落】アメリカ・ミネアポリス
アメリカ中西部ミネソタ州ミネアポリスで1日午後6時(日本時間2日午前8時)すぎ、ミシシッピ川に架かる補修工事中の高速道路の橋が崩落する大惨事が起きた。夕方のラッシュ時だったため、車両約50台が約20メートル下の川に転落。地元警察は2日、4人の遺体を確認したと発表した。けが人は60人以上はいると見られ、行方不明者が少なくとも20人以上はいるという。

家路を急ぐ車両などが数珠つなぎで通行していた橋が、ごう音とともに突然崩落した。
「橋が揺れ、何台もの車が宙に舞ったんです。私の車も落ちて、気付いたら水中でした」。運転中に被害にあい、恐怖の体験を明かしたこの女性は、川に沈んだ車の運転席側の窓を開けて脱出、岸まで泳ぎついて助かった。付近の住人も「飛行機が突っ込んだのかと思った」と、当時の衝撃を生なましく語る。
9・11米中枢同時テロをも想起させるすさまじい現場。橋は陸側から波を打つように折れ曲がり、一部がミシシッピ川に突っ込んだ。支えていた鉄骨はあめのようにひしゃげ、道路上に残された乗用車やトラックの中には原形をとどめないものも。一部車両からは炎や黒煙が上がった。
地元メディアによると、崩落で車両約50台が川に落ち、4人が死亡、60人以上がけがをした。1日深夜現在で9人死亡、20人の所在が未確認との報道もあり、犠牲者がさらに増える恐れが強まっている。
事故は夕方のラッシュ時と重なり、現場近くで予定されていた米大リーグ、ツインズの試合観戦のため球場に向かっていた人もいたとみられる。通学バスも事故に巻き込まれたが、辛うじて路肩にとどまり、車内の児童約60人は全員救助された。「橋が落ちちゃったの!」。バスに乗っていた10歳女児の母親は、娘が救助後に電話でそう叫んだと話す。
当局は1日、数百人態勢で川の中の捜索などに当たったが、同日深夜にいったん打ち切り、2日朝に再開。米国土安全保障省はテロとは無関係との見方を示している。
道路は片側4車線で計8車線。1日約20万台の通行量があるが、事故当時は路面の補修工事を行っており、片側1車線に通行を規制していた。
橋は1967年建造。40年が経過しており、崩落部分は長さ約150メートルにわたる。2005年と06年の点検では橋に構造的欠陥は見つかっていない。01年に州運輸当局がミネソタ大の専門家に委託して調査した際は「鉄骨の骨組みの一部には金属疲労の兆候がみられるが、ひびはなく、橋の架け替えは必要ない」と判断されていたという。
■アメリカ・ミネソタ州・ミネアポリス
アメリカ中西部ミネソタ州の最大都市。ミシシッピ川対岸にある州都セントポールと双子都市を成す。人口38万人余り。先住民の言語で水を意味するMINNEと、ギリシャ語で市を意味するPOLISが市名の由来。19世紀後半には製材業や小麦取引・製粉業が発達。米国最大の小麦粉生産地となった。その後は産業の多角化が進み、工業も発展。交通、商業、金融の一大中心地となっており、日系企業も進出している。
